Blenderで年賀状メイキング!
あけましておめでとうございます。
新年といえば年賀状、年賀状といえばBlenderですね!
今年最初の記事は、年賀状CGができあがる工程をご紹介っ。
アイデアスケッチ
実際には、描く前に「考える」という工程があります。
年賀状に描いて自分の気持ちが一番盛り上がるのはなんだろうなと考えましたが、作品を作り上げることで楽しい縁を広げたい。という願いを絵にすることと決め、干支のキャラクターが映像やゲームなんかを作っている様子を描きました。
実際に自分が作業しているときを思い浮かべ、資料本を積み上げてコピー用紙にデザインから絵コンテから描きなぐり、いざ制作作業を行っている様子です。
丸窓の向こうに鳥小屋が見えるのは、この部屋も鳥小屋だという説明と、すぐそばで他の人も何か作っている、あるいは協力して作り上げているという様子を表現しています。
モデリング開始
このとき、もう12/30だったので大急ぎです。迷ってる間に手を動かす。
この作品は「技術スゴいでしょ?」という目的ではなく、場面を描き「絵にする」ことが重要なので、各モデルを作り込むより、まず物を揃えて、残り時間があれば必要な箇所を作り込むことにします。
本も紙も鉛筆も消しゴムも、物理演算で配置してから調整しています。
キャラクターは特に、作り始めるとこだわってしまう部分なので、仮モデルでスザンヌを配置しておきます。これで十分です、とっても便利!
…ただ、制作中ずっと見てると申年が続くような気がしてきますね(笑)
キャラクター
Blenderでもモデリングできるのですが、時短のためZBrushでダイナメッシュ多用しつつ造形し、ZRemesherしてBlenderへ持っていきます。かなりゆるいモデリングですが、記号として割り切ります。
3D-Coatでテクスチャペイントしました。
Blenderでボーンを入れ、頭部の大きさを調整するため切り離し。UVを作ってBlenderのテクスチャペイントを試しましたが、使い心地に細かいストレスがあるので、スピードを重視して迷わず3D-CoatへAppLinkしました。
テクスチャなどなど
絵になる十分なパーツが揃ったら、テクスチャを入れてどこまで品質出るか確認します。足りない部分は面取りを行ったり、散らばってる紙にはレンダリング結果を見ながら折り目ベベルをつけたりしました。
ライティングと色の調整
当初はサンランプで太陽光を差し込ませていましたが、これをHDRIの環境光+室内光に置き換え。緑が強いのは森の中感が出て良いのですが、明瞭な印象が欲しかったので色調整で打ち消しています。
調整の試行錯誤も多く、Blenderのカラーマネジメントで調整したもの、OpenEXRで書き出してPhotoShopのCameraRAWを使ったもの、同じくArionFXを使ったものと様々です。最終出力はFilmicBlenderのカラーマネジメントで仕上げました。
完成!
年が明けましたので、これで完成です。ハガキサイズ300dpiで6時間ほどレンダリングしてノイズ落としました。サンプル数10,000放置。
年賀状お決まりの文字も入れてみましたが、気持ちのこもらないものは除去することに。
そんなわけで年末年始Blenderを楽しんだ年越しでした。
CGイラストに興味が湧きましたら、私の本がおすすめです(笑)
楽しい年になりますように!