MarvelousDesignerとBlenderでサンタ服を
Blender Advent Calendar 2016
まいにちBlenderの記事があがって楽しいAdventCalender、
最後まで12月25日が空いていたので、いただきます!
せんでーん!
今年ははじめて技術書を書かせていただきました。
好評いただき、多くの方の「実際に作ったもの」を見られてとても嬉しいです。
そんな記念の年なので、Blender Advent Calender参加したいと思います。
趣味のBlogなので、そう簡単に真似出来ないやつ行きますね(笑)
今回のネタ。
3DCGで服を作ろうとする場合、悩みのタネになるのがシワ。
イラスト調ならシワのテクスチャを描かねばなりませんし、リアルな感じならクロスシミュレーションを行うか、シワをスカルプトするか、あるいはポリゴンモデリングで丁寧に。いずれにしても難しい工程です。
そこで今年新たな手段として、MarvelousDesignerというソフトを導入しました。
これは、型紙を描くことで、高度なクロスシミュレーションを行い、モデル・アニメーション化できる専用のソフトです。
操作方法自体はそれほど難しくなく、チュートリアルビデオを数本まねすれば操作できるようになってきます。ただし!我々CG専門の人間にとってのハードルは型紙デザインの方です。CGの専門学校でも家庭科の授業が必要になるかもしれません(笑)
インターネットで型紙を検索して、なんとか身体に合わせようと試行錯誤していた頃の箱くまスーツ、全然ボタンが留まりませんでした。そのくせ肩周辺は生地が余ってシワだらけ。こりゃ本当に勉強しないとダメだ!と本屋をめぐる旅へ・・
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しかし今回は本を読んでいるので、浅いなりに知識があります!あと「身体が箱なんだから、型紙も箱になるように作らないとダメじゃん!」とアドバイス頂いたのを反映したりで、いい感じのサンタ服になりました。箱くまかわいい!
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これをBlenderに読み込んで、レンダリングすると超かわいい!メリークリスマース!
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赤い布のマテリアルは、ベルベットBSDFとディフューズBSDFのミックスです。シンプルなノードで良い質感出るので、BlenderのCyclesはほんと最高。
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ちなみに、ベルベットBSDFをそのまま使うとこんな感じ。高級感が出過ぎて夜のアヤシイ気配ただようので、落ち着けるのにディフューズBSDFを使ったわけです。
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で。このままじゃBlender Advent Calendarっぽくないので、Blenderでも真似してみましょうね!
Blenderでクロス縫合やるよ。
平面で型紙つくりまーす。
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Shift+Dキーで複製して背面にしまーす。
身体の厚みに応じて近い場所に移動しまーす。
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ポリゴン細かくないと変形できないので、Wキーから細分化しまーす。
半分しか見えてないのはミラー使ってるからでーす。
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縫合したい辺どうし一対を選択して、Wキーから辺ループのブリッジしまーす。
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出来た面からXキーで「面だけ」削除しまーす。
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この「辺だけ」で繋がっている場所が縫合されまーす。
もうひと仕事。
頂点グループをひとつ作成しまーす。
縫合したい辺を選択して「割り当て」ボタン押しまーす。
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縫合したい辺全て同じ作業を行いまーす。
面を削除する前に割り当てボタン押すと再選択の手間が省けて効率的。
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ウェイトペイントで確認すると、頂点グループはこんな感じ。
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キャラクター本体にはコリジョンを付けまーす。
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服にはクロスを付けまーす。
「クロス縫合スプリング」にチェックを入れて、収縮にGroupを選択しまーす。
品質の「ステップ数」足りないと思うので、PC性能と相談しつつ数値上げまーす。
「縫合の力」も0で上手くいかなければ、要調整でーす。
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最初のフレームからアニメーション再生するとクロスシミュレーションされまーす。
すごく残念。ぴちぴち。
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これは脇の分の生地が足りていないので、横に広げて再計算してみまーす。
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それっぽい!
でもね・・・
普通にポリゴンで服作ってー。
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普通にクロス使うだけのほうが、簡単で出来も良いねー!
と、いうわけで。
楽しいクリスマスと、Blender漬けの良い年末年始を~!